ここでは三角巾による固定方法をご紹介します。
1、鎖骨(さこつ)固定
・三角巾による固定は損傷部位を固定させ動揺を防ぎ、痛みを軽減させて
悪化防止を図るためにおこないます。
①八つ折りたたみ三角巾を1枚準備します。
②三角巾の中心を背部に斜めに当てます。
③三角巾で受傷部側の前面から肩関節を押さえながら
脇の下を通して背部に回し、反対側の三角巾は脇の下から肩を巻き背部に回します。
④両肩を静かに後方に十分に反らせて、背中で両端を結び固定します。
2、健側(けんそく)固定
・健側固定は、傷病者が強いショック症状や全身状態が悪いような場合には、
救命の手当に重点をおく必要があるため、
固定処置を必要最小限にとどめ、応急的に固定する方法です。
3、提肘(ていちゅう)固定三角巾
・腕の骨折又は骨折の疑いがある場合に多く用いる方法です。
①全巾を1枚準備します。
②全巾の一端を受傷部反対の肩にかけ、基底部が体側と平行に
なるようにし、頂点は受傷部側の肘におきます。
③下に垂れ下がっている端で腕を包み、
受傷部側の肩に掛け、両端を肩の後ろで結びます。
④肘部にある全巾の頂点は、
とめ結びで結んで、三角巾の頂点を処理します。
⑤八つ折りたたみ三角巾で、上腕部(じょうわんぶ)
(肘に近い部分で受傷部位を避ける。)を固定します。
(注)指先は、血液の循環を確認するため覆わないで少し出しておくようにします。
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